胃腸を丈夫にして元気になろう

1、日々のストレスや不規則な生活は精神的な不安につながる

日々のストレス、不規則な生活により、食欲の減退、気分の落ち込みや睡眠障害に

なっていませんか。 そんな時、胃がもたれると感じたり痛くなったりしていま

せんか。そのため胃薬を飲んで取り敢えずしのいだりして、胃弱が慢性化して

おられる方が多くみえます。 胃のもたれや痛みは元気が出せなくなり、体の

だるさや精神的な不安につながり日常生活に支障をきたすことになりえます。

2、食べ物をエネルギーに変える胃腸の機能

東洋医学では体内に肺 ・ 脾 ・ 心 ・ 肝 ・ 腎の五臓がありそれぞれが調和して

機能をはたしているとしています。その中で「脾」と胃は表裏関係にあると考えて

おり、胃が不調の時は「脾」も不調としています。 体内では胃で受け入れた食べ

物を小腸で形をエネルギーに変えて、「脾」が全身にそのエネルギーを行きわた

らせる役目をつかさどっています。ここでいうエネルギーとは東洋医学でいう

「気」のことで、生命を営むエネルギーのことです。東洋医学では「気」は胃腸で

生成されると考えられています。その機能が弱い方は脾胃虚弱になっている

ということです。 脾胃虚弱では胃腸が弱っているので食べ物を受け入れて

エネルギーに変える機能が弱く、 また脾も弱っているのでエネルギーを行き

わたらせる機能が弱いということです。

3、胃腸は元気の源

胃腸の働きが悪くなったり、腸内環境が悪くなったりすると、全身にエネルギーを

行きわたらせる機能が弱くなり、エネルギー不足になります。 つまり生命活動

を営むエネルギー、 すなわち「気」の不足になります。 それが体のだるさや

精神的な不安を感じさせてしまうと考えられています。 そのことが疲れやすく

元気の無い体にしたり、 やる気も出ない、 くよくよする、 落ち込むといった

精神状態を引き起こしてしまいます。 それに対して胃腸が調子のよい人は食欲

があり、エネルギーに満ち溢れて元気な方です。 胃腸の良好な調子なくして 

元気はあり得ないのです。 ですから、胃腸を健やかに保つことは健康を守る上

で大変重要なのです。

4、腸の活躍

近年、 免疫機能を体の中で一番持っているのは腸だということが解ってきま

した。 小腸には体内の免疫細胞の60%以上が存在し、 腸を健康に保つことは

病気や老化の予防につながり、 美容には腸を元気にすることが欠かせない

と考えられるようになってきました。 免疫力を向上させて、生命活動を営む

エネルギーを産生し、体中の細胞を若く保ち、体の健康を維持するには胃腸の

活躍なくしてあり得ないことで、胃腸を元気に保つことが必須の条件です。


5、胃腸を元気にして健康維持

胃腸が悪くなったときに飲む薬では、その場しのぎに過ぎず健康にはなれませ

ん。東洋医学では西洋医学で異常がないと言われ、健康ともいえないが病気

ともいえない状態を「未病」といいます。 食欲がない、体がだるい、肩がこる、

なんとなく調子が悪い、といった症状を改善していく考えがあり、「未病」の治療

をして健康維持していくことが予防医学に、東洋医学すなわち鍼灸はつなげる

ことに効果があります。

6、胃腸を元気にするには

鍼灸では血行を良くして、体全体の水分量を調節し、体を温め、胃腸を元気にし

免疫力を向上して、五臓(肺脾心肝腎)の機能を高めて、体の機能維持に効果を

発揮できる医療なのです。